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口臭検査 説明トレーニング
DH・DA向け研修テキスト
💡 口臭とは何か・患者心理

口腔内の細菌がたんぱく質・汚れを分解するときに揮発性硫黄化合物(VSC)が発生します

舌苔・歯周ポケット・口腔乾燥は細菌が増殖しやすい環境です

オーラルクロマは3種類のガスをそれぞれ数値で測定できます

📌 「細菌が作るにおいガスを数値で確認できるのがオーラルクロマです」

患者さんは「恥ずかしい」「人に言えない」という心理的負荷を持ちやすい

「数値が高い=自分はひどい」と思い込む方も多い

検査という客観的データを使うことで感情ではなく事実で話せる

📌 否定せず、責めず「一緒に確認しましょう」の姿勢で
🧪 3種類のガスの意味
H₂S 硫化水素
舌苔・口腔乾燥と関連。起床時・空腹時に増えやすい
CH₃SH メチルメルカプタン
歯周ポケットの炎症・出血と関連。歯周病の指標
(CH₃)₂S ジメチルサルファイド
鼻・喉・体調など口以外の要因とも関連
📌 数値=原因の断定ではなく「方向性の手がかり」として説明する
📊 数値の目安(院内基準)
低め
H₂S <50
CH₃SH <20
(CH₃)₂S <10
やや目立つ
H₂S 50〜100
CH₃SH 20〜50
(CH₃)₂S 10〜30
目立つ
H₂S ≧100
CH₃SH ≧50
(CH₃)₂S ≧30
📌「目立つ」でも「ひどい」とは言わない。「少し多めに出ています」と伝える
💬 患者への言葉
「今日は口臭の検査結果を、一緒に確認していきます。においガスの数値とお口の状態を合わせて見ながら、改善の方向性を考えていきましょう。」
📌 なぜこう言うか
「一緒に」を意識的に使います。患者さんは「悪い結果を言い渡される」という不安を持ちやすいため、共同作業であることを最初に伝えることで安心感が生まれます。
⚠️ NG / OK
✗ NG
「口臭の検査結果をお伝えします」
✓ OK
「一緒に確認していきましょう」
💬 患者への言葉
「まず、いくつか教えていただけますか。どんな時に気になりますか?また、気になり度を0〜10で教えてください。」
📌 なぜこう言うか
患者さんが自分の言葉で話すことで、自覚症状と検査値の両方を把握できます。VASは患者さん自身がタップするので「自分で選んだ数値」として受け入れやすくなります。
💡 ポイント
iPadを患者さんに手渡す場面です。「あてはまるものをタップしてください」と一言添えてからお渡し。記入中は少し離れて待つと答えやすくなります。
💬 患者への言葉
「これが今日の検査結果です。3種類のガスをそれぞれ数値で確認できます。棒グラフが長いほど、そのガスが多めに出ているサインです。」
📌 なぜこう言うか
グラフを指さしながら「見える化」することで、患者さんが客観的に把握できます。数値の高低より「どのガスが多いか」に注目してもらうと次の説明につながります。
⚠️ NG / OK
✗ NG
「この数値はかなり高いですね」
✓ OK
「このガスが少し多めに出ています」
💬 患者への言葉
「3種類のガスには、それぞれ関連しやすい原因があります。H₂Sは舌の汚れ、CH₃SHは歯ぐきの炎症、(CH₃)₂Sは鼻や喉など口以外の影響と関連しやすいです。」
📌 なぜこう言うか
「ガス→原因」の対応を伝えることで、患者さんが「自分の口臭がどこから来るのか」をイメージできます。図を使いながら説明すると視覚的に伝わりやすいです。
💡 ポイント
「じゃあ歯磨きをもっとすればいい?」と言いやすい場面です。「磨き方や清掃道具も一緒に確認しましょう」と次の展開につなげます。
💬 患者への言葉
「今回の数値をもとに、考えやすい原因のタイプをまとめました。○○タイプが一番関連しやすい可能性があります。これはあくまで方向性の目安です。」
📌 なぜこう言うか
「目安」「可能性」という言葉を必ず添えます。断定すると患者さんが傷つく場合や実際と異なる場合があります。「お口の状態と合わせて確認します」と伝えると安心されます。
⚠️ NG / OK
✗ NG
「○○が原因です」
✓ OK
「○○が関連している可能性があります」
💬 DHが記入しながら言う言葉
「今度は私がお口の中を実際に確認したことを入力します。舌の状態、歯ぐきの状態、乾燥のサインなどを一緒に見ていきましょう。」
📌 なぜこう言うか
DHが入力している様子を見せることで「専門家がしっかり確認してくれている」という信頼感が生まれます。入力しながら「ここに少し汚れがありますね」と口頭でも補足すると丁寧です。
💡 ポイント
「BOPあり」など専門用語が並びますが、口頭では「少し出血しやすい状態ですね」とやさしい言葉に変換してフォローします。
💬 患者への言葉
「今日からの改善プランをまとめました。まずは○○に取り組んでいただくのが一番効果的です。」
📌 なぜこう言うか
「まず○○から」と優先順位を伝えることで、患者さんが「何から始めればいいか」を明確に持ち帰れます。一度に全部伝えるより、最優先の1つを印象づけることが大切です。
⚠️ NG / OK
✗ NG
「全部やってください」
✓ OK
「まずはこれから始めましょう」
💬 患者への言葉
「補助ケアとして、ポイックウォーターと善玉菌タブレットをご案内しています。においを隠すためではなく、お口の環境を整える補助として使います。」
📌 なぜこう言うか
「においを隠すためではない」という一言が重要です。補助ケアだけで治すと誤解されると通院継続につながりにくくなります。「歯みがきと組み合わせて使う」ことを強調します。
💡 ポイント
流れ(①うがい→②清掃→③タブレット)を見せながら使う順番と理由を伝えると、患者さんが実践しやすくなります。
💬 患者への言葉
「今日の内容をまとめた記録を印刷(または保存)します。次回は○○週後に同じ条件で再測定しましょう。」
📌 なぜこう言うか
「次回の再測定」を明示することで治療の継続性が生まれます。印刷・保存で患者さんが「記録として残る」安心感を持ちます。次回の約束が来院動機にもなります。
💡 ポイント
「同じ条件で」という言葉を添えます。時間帯・食事・歯みがきの条件をそろえることで数値の変化を正確に比較できることを患者さんにも伝えましょう。
✗ NG
「高いですね、しっかりケアしないといけません」
✓ OK
「数値は今の状態の目安です。原因に合わせてケアを進めると、多くの場合改善できます。」
💡「治らない」とは絶対に言わない。「改善できます」という方向性を持って伝えます。
✓ OK
「嗅覚は慣れてしまうので、自分では気づきにくいことがよくあります。だからこそ検査で数値として確認できるのが大切なんです。」
💡 自分で気づけないことへの罪悪感を持たせないよう「嗅覚の特性」として科学的に説明します。
✗ NG
「そうですね、もっと丁寧に磨いてください」
✓ OK
「磨く回数より、磨き方と清掃道具の組み合わせが大切です。今日、一緒に確認しましょう。」
💡「もっと磨く」は過剰清掃につながる可能性があります。方法と道具の見直しへ誘導します。
✓ OK
「もちろんです。今日の内容はお渡しするまとめシートだけで、他にはお伝えしません。安心してください。」
💡 プライバシーへの配慮を明示します。羞恥心を抱えていることが多いので、真剣に受け止めている姿勢を見せます。
✓ OK
「数値は今この瞬間の測定値です。時間帯や乾燥・食事・緊張によっても変動します。気になる場面を一緒に整理していきましょう。」
💡「数値と自覚は必ずしも一致しない」ことを科学的に説明します。不安を否定せず、整理する方向へ。
✗ NG
「○回くらいで治ります」
✓ OK
「原因によって異なりますが、まず2〜4週後に同じ条件で再測定して変化を確認していきましょう。」
💡 断言は避け、「再測定で確認する」という流れを伝えます。継続通院の動機づけにもなります。
✗ NG
「そうです、毎日しっかり磨いてください」
✓ OK
「舌ブラシは有効ですが、力を入れすぎると逆効果です。1日1回、軽い力で奥から手前へ。やさしくケアすることが大切です。」
💡 過剰清掃を防ぐために「やさしく」「1日1回」を必ず伝えます。
✓ OK
「まずは当院で数値と状態を確認しながら進めていきましょう。必要に応じてご案内することもできます。」
💡 否定せず、まず当院での対応を提示します。必要なら専門外来を紹介できる姿勢も示します。